インタビューVol.03-3 桑名病院 4F西病棟 師長 阿部晃子さん

小川)復職されたきっかけは離婚ですか?
阿部)離婚です。

小川)どのくらいブランクはあったんですか?
阿部)病棟経験は1年半か2年近く空いたと思います。就職してすぐ、3年くらいで現場を離れて、25歳で戻ったので、新人に近い状態で飛び込んだって感じです。リーダーなんて教えられる前に辞めちゃったんで。

小川)ブランク3年でもそうとう違和感はあるものですか?
阿部)看護師になって3年目とか5年目になると、そうとう基本的なことを教え込まれるんですよ。データの見方とか、看護観とか、たたきこまれるんですけど、そこの途中でやめてしまったんで、リーダーシップというのをどうやってとったらいいのか分からなかったです。ただ年だけ食ってて、25歳で内科も外科も経験してんだぞ、あいつはという目で見られたり、正看だぞって見られたりしました。昔は准看さんが多かったので、ただ正看っていうだけで、上の方に頑張らなきゃいけないっていうのがありました。リーダーさんっていうのはどういう仕事をするのかなとか、どういう考え方なのかなとか。看護を科学的に見るっていうことをする前に。今は最初からそういうことをやるんですけれども、昔はそういうことは日常業務を覚えてから、そこを深めていくような病院にいたので、作業はできるんですけれども、その理論的なところっていうのが、他の同年代よりも負けてて、そこは苦労しました。その時の上司がよくしてくれて、いろんな看護の研修に出していただきましたし、その頃からうちの病院も受け持ち制というのを強めてきましたし、そこで勉強するきっかけになりました。

小川)多い人だと10年位ブランクがあって、復帰しようとしても、怖くて、病棟よりも他の所という人もいるのですが。
阿部)でも今は逆に教育制度がきちんとしていますし、うちも二人くらい10年、20年ブランクのある方を受け入れたんです。最初は訪問看護自体も理解していなくて、訪問看護の方が、ブランクのある人間にはいいと思っていたみたいで。実際はとんでもない事なんですが。そのくらい看護を分かってないというか、この世界を忘れてしまっている人を受け入れましたけど、今は3年くらい経って立派に十分にリーダーの業務をしています。何年目とか、歳とかじゃなくて、その人の現在のレベルにあったところから研修が開始されているので、肩肘張らず素直に入ってこれる方であればどんなにブランクあってもやっていけると思います。逆にそういった方の方が意欲的で、取り戻したいっていう、自分は遅れているからっていう謙虚な気持ちで来てくれるので、勉強会も時間外でも積極的に出てくれます。子育てももう済んでいるので、ゆっくり勉強してくれる人もいますし。

小川)夜勤もした方がリカバリーが早いというのはあるんですか?
阿部)いえ。みなさん最初は日勤だけで、土日は可能な限りで働いてもらっています。最初は夜勤できないと言って入ってきて、途中から夜勤も含めたフルで働くようになった方が二人いますね。

小川)そういった方向けの研修とかあるんですか。
阿部)中途の方向けの特別な研修は無いですが、自由参加の実技研修があります。新人教育と言いながらも、希望すれば、そこにも飛び込みで参加できるようです。

小川)そういう研修に参加しやすい雰囲気があるんですね。
阿部)時間的に制約がない方であれば、いくらでも勉強できる環境があると思います。

桑名病院 4F西病棟 師長 阿部晃子さん

小川)話は変わりますが、看護師をやってきて一番大変だったことは何ですか?
阿部)人間関係も苦労しましたけど、なんとか乗り切ってきましたので、一番大変だったのは、婦長になったことですね。ちょっと鬱っぽくなったので。それで家族にも迷惑かけましたし。それまでの大変なことは、患者さんとの関わりの中で解消できたりしてたんですが、管理職の悩みというのはそういうわけにはいかず、難関というか大変な仕事をうけちゃったなという感じでした。責任の大きさにめまいがしたという感じでした。1つの病棟だと30人くらいですが、これだけの人の健康管理から、勤務の把握から、精神的、ストレスケアからどうするんだろう、私はという感じでした。規模の大きさにもめまいがして、ご飯も作れないし、ただ通うだけの日々が続きました。

小川)どのくらいの期間でしたか?
阿部)管理者研修というのがあるんですけど、そこでのトレーニングを受けてから、こういう視点でいけばいいのかという感じになるのに3、4ヶ月かかりました。

小川)この管理者研修というのは、看護協会さんがやっているものですか?3、4ヶ月というのは長いですね。つらかったですか?
阿部)はい。前の師長さんはこうだったのに、あなたはどうしてそうしないとか。朝の出勤時間にも文句つけられましたし。ちょっとこっちが感情的になったら、すぐ揚げ足とられましたし。信頼関係ができていないってこんな感じなのかと思いました。自分も副師長としてそれまでもいた現場でしたが、師長になるとこんなに違うのかと思いました。あとは、患者さんにどう声をかけていいのか分からないということがありました。今までは検温という仕事があって、患者さんのそばに行ってましたけど、看護師長に師長って何をするんですかって聞いたら、朝と夜にラウンドするのよって言われました。何て声をかけて回ればいいんですかって。そこが慣れるまでにも違和感があったんです。結局は患者さんの方から、回れば待っててくれているんですね。ちょっとさぼろうものなら、来なかったねって声をかけられて、ああ求められているんだなと感じました。今ではずうずうしくどかどかと入っていきますけれども、慣れるまで長かったですね。ご飯もどのタイミングで入ったらいいか分からなくて、ベテランたちに行くよって言われて連れて行ってもらってました。全然だめでしたね。

小川)その時に支えになっていたものは、やはりご家族ですか?
阿部)子供がすごく支えるというか、私の変化に親がまず不安を持ち始めました。それまでは、上手にコミュニケーションをとって、仕事が忙しいからとか言っていたんですけど、いっさいしゃべれなくなってしまったので、父親から文句がでるようになってしまって、二階から降りれなくなってしまいました。その時子供のほうもいじめにあっていたので、お母さんの気持ち分かるよって、おれも学校でこんなことあったよって言ってくれたんです。電気もつけずに、ぼーっとしていると子供の方からどうしたんだよって、大丈夫かって声をかけてくれるので、なんとかしなきゃなって気持ちになりました。家族というか、子供が一生懸命、じいちゃんばあちゃんにも言ってくれたみたいです。そうはいっても、現場で仲間を育てなきゃいけない、後輩はなんだかんだいっても師長を頼ってくれるんだからっていうのと、あとは患者さんと、周りの先輩婦長さんたちが上手にサポートしてくれて、声をかけてくださったというのもあるんです。環境としては実は恵まれていたっていうのがあるんです。自分がそれまでちょっと甘かったというか、のんびり仕事をしていたんですね。それまで師長に悪態ついてた罰があたったんだと思うくらい、こんなに大変なんだってびっくりしました、この立場になって。

小川)勤務体制も違いますしね。
阿部)そっちの方でもストレスがかかりました。まじめに昼間出てくる仕事ってこんなに大変なんだと感じました。師長は休んでいても電話がかかってくるし、家にいても気は休まらないというのがあります。一番大変でしたね。

小川)研修というのもきっかけになるんですね。
阿部)同じように師長になった仲間もいましたし、今も年に1回とか研修に行った時に交流を持ってますけれど、そういう横のつながりが、行くと支えになります。

小川)管理者研修は定期的にあるんですか?
阿部)いや、もう次のレベルに行かないといけないんです。ファースト、セカンド、サードって、フォローアップも年に1回くらいです。

小川)話は変わりますけれども、師長の立場から若い看護師に向けて、こういうことを体験したり勉強しておくと、後々の看護師としての職業人生が楽になるよ、有意義なものになるよということはありますか?
阿部)看護っていうのは、なんでも糧になるので、とにかくがむしゃらに学んでほしいと思います。院内で研修というのがあれば、病院がこういったケアはこうしてほしいんだよっていう指針なので、新人さんには貪欲に出てもらいたいですし、院外だろうと、とにかく学ぶ。疾患は割と一生懸命みなさん学ぶんですけども、看護自体の勉強とかコミュニケーションの取り方とか、そういったところに自分から行くって方がちょっと少ないですし、やっぱり人間としての厚みがあってほしいなと思いますので、若いころにとにかく、がむしゃらに勉強してほしいですね。そのうちできなくなっちゃうよ、お嫁に行っちゃったりするとできなくなるんだから、独身のうちに、できるうちにやっておきなさいとは言いますね。

小川)コミュニケーションというのは、患者さんとのコミュニケーションですか?
阿部)全面的ですね。患者さんともそうですし、スタッフ同士とか、もちろん医師とかともありますので、今でいうコーチングだろうと、接遇だろうと、少しでも関わる方との話し方ですね。クレームっていうこともありますけど、その言い方がこうだったら、もっとうまくいっただろうにということもあります。

小川)看護とはっていうのはどうですか?
阿部)もちろん若い時は、技術先行で行くと思うんですけど、できればそこに看護観を深めるようなこととか学んでほしいですね。

小川)では最後なんですけども、阿部師長にとってプロの看護師とはどんな人ですか?
阿部)現場にいて、プロだなと思うのは、どんな人に対しても満足感を与えられる人はすごいなと思いますね。時にはいろんな個性的なスタッフやご家族がいるんですけど、その人が関わるとうまくいったりとか、お医者さんがうまく動いたりとか、本当に対象を気分よく、意欲的にさせてくれる人っていうのはプロだなと思いますよ。看護師だけじゃないと思いますが。もちろんそれは看護師として魅力的でなければ、相手も惹きつけられないと思います。

小川)もう一度生まれ変わるとしたら看護師を選びますか?
阿部)選ばないと思います。でももし選ぶとしたら、やっぱりきちんと大学に行って、本当に最初から看護師になりたくて看護師を目指したいですね。ぐずぐずしながら、いつの間にか看護師になって、10年経ってみたら、私やっぱり看護師好きなんだなんていうような、こんな人生じゃなくて。最初から素直に看護師として意欲的になりたいですね。生まれ変わるとしたら、いろんな分野に手を出してみたいですね。

小川)今、就職しようとしている自分にささやけるとしたら、他の道に進んだ方がいいよって言いますか?それとも、その道で大丈夫だよって言いますか?
阿部)大丈夫だよっていいますね。なんだかんだいって、振り返ってみたらそんなに悪くないというか、やっぱり看護はおもしろいので、このまま看護師になっても間違いないかなと思います。飽きないですよ。いろんなケースというか、いろんな場面に遭遇するので。すごく飽きないというと失礼ですけど、毎日変化に富んでるというか、マンネリ化のない仕事だと思います。

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